がんになった あなた と わたしへ

がんを経験したわたしの記憶 そしてこれから。

がん治療の病院選び

2020年
健康診断の結果

右乳房
要精密検査(カテゴリー4 がんの確率 30-50%)

これをぶら下げて
わたしが最初に行ったのは
乳腺外来のある女性専門クリニックでした。


何かの間違いかもしれない

がんだなんて、思いたくない

なるべく小さく終わらせたい


無意識ですが、
そんな思いから
手術や入院ができないクリニックを
選んだような気がします。


マンモグラフィと超音波検査を受けた結果、

A総合病院で
針生検を受けることに。


生検の検査結果が出るまでの1週間、

もし(いや、多分)がんだったら
病院はどうしようか?

と、考えました。


このA総合病院で治療をしていくことに
わたしは納得できるのかな。


それは、
急に人生の崖っぷちに立って
「足場が崩れない道を一本だけ選びなさい」

と言われているような感覚でした。


いま思えば
どの道(病院)を選んでも、
同じように治療を受けて回復したのだろう
と思うのですが、

その時は
自分の生死を左右するような
大きな分岐点

に立っているような気がしたのでした。


そんな中で
とても参考になったのが

イシュラン 乳がん

です。


www.ishuran.com


「選び方のポイント」という項目にこんな文がありました。

このサイトで入手できる情報は、大きなヒントになるとは確信していますが、特に相性の部分は、最後は患者さん自身の「直感」に勝るものはないと思います。
実際に複数の医師に会ってみて、この医師になら自分の人生を任せられると思えた医師に主治医をお願いするくらいのスタンスでいれば、納得した形で治療を進められるのではないでしょうか。


自分の直感を大切に、
自分が大切にしたいものを見極めて、

納得いく病院を見つけようと
決めました。


①わたしが大切にしたい「情報」

・病院内にがん相談支援センターがあること

がん診療連携拠点病院であること

医師の評価が良いこと

通院しやすい距離にあること


②そしてわたしの「感覚」

生検を受けたA総合病院は
がん診療連携拠点病院ではないのですが、

乳がんの手術件数、乳房再建手術件数が
他科の手術に比べて比べて突出して多く、
乳腺外科に力を入れていることが分かりました。


ただ、

「女性外来」として婦人科と乳腺外科が同じセクションにあるため
男性は中待合には入れません。


乳がんの告知を受けた日、
名前が呼ばれるまでの20〜30分
わたしは中待合、夫は外待合で過ごし、
名前を呼ばれたら夫を呼びに行って、一緒に診察室に入りました。

また、中待合は健診を受けに来た元気な女性でいっぱい。


わたしの居場所は、ここではないような気がする…


女性外来の方が治療中も落ち着いて通院できるし、
エキスパートの医師が診てくれる方が安心
というのも、もちろん正解だと思います。

でも
わたしにとっては
A総合病院は、一番いい選択ではなかった
ということでした。


結果

都道府県がん診療連携拠点病院である
B総合病院に
紹介状を書いていただきました。

B総合病院の
昔ながらの外科外来は、
年齢層高めの男女でいっぱいで、

ときどき、
付き添いの家族や、医療従事者にきつくあたっている
おじいちゃんもいるけど、

医師や看護師のみなさん
がん相談室の認定看護師さんとの出逢い

やっぱりわたしにとって
この病院がよかった
と思うのでした。